臨床研修の必須化

臨床研修の必須化とは、2004年の新医師臨床研修制度の導入に伴い、2年以上の臨床研修が必須となったことを示す言葉です。「臨床研修義務化」と表現する場合も同様の事柄を指します。
医学生は大学卒業後、医師国家試験に合格すると医師免許を取得します。その後の臨床研修で、病院で働くための基礎知識を2年間学びます。臨床研修は基礎知識だけでなく、医師として必要な人格を養うことも目的としています。
1946年に、実地訓練制度であるインターン制度が創設されたのが臨床研修の始まりです。その後、インターン生の身分の問題などから1968年に廃止され、臨床研修制度が新設されました。当時、2年間の臨床研修は努力義務でしたが、医療の安全性の問題もあり、2004年に新たに導入された新医師臨床研修制度から必修となりました。この背景には、研修医の処遇や評価が不十分であったこと、研修医と地域医療の接点がなかったことなどが挙げられます。
なお、2008年に必修科目の見直しがあり、内科・救急・地域医療の3科目が必修、外科・麻酔科・小児科・産婦人科・精神科から2科目が選択必修となりました。

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