ペスト医師

ペスト医師とは、14世紀ごろから18世紀ごろに活躍した、感染症であるペスト(黒死病)に罹患した患者を専門的に診察・治療する医師のことです。ペストが大流行した14世紀には、ペスト医師も多数命を落としました。 ペスト患者の診察と死者数の把握がペスト医師の主な仕事でした。治療方法は脈診、尿検査、悪い血を抜く「瀉血」などです。医療行為を行う際は自身を感染から守るため、肌の露出を避ける衣装として蝋引きされたガウン、手袋、つば広帽をかぶり、鳥のくちばしのようなマスクを付け、木の杖を持っていました。マスクには香りの強い薬草や酢がしみ込んだ物を入れて空気感染を防ぎ、患者に触れないよう、木の杖を使って診察したとされています。

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