方士

方士とは、古代中国において「方術」を身に付けた者のことです。「道士」とも呼ばれます。
方術(占い術である卜筮、医術、煉丹術など)は、医経・経方・房中・神仙の4つに分かれており、医経は病理学と基礎医学、経方は治療と製薬に関すること、房中は性欲や優生学に関すること、神仙は仙人を目指すことを指します。
方士は『史記』の「封禅書」と「秦始皇紀」に初めてその名が登場します。古代戦国時代の末期には楚の国の襄王に不死の薬を奉り、その後、燕・斉の地方で盛んに不老不死の薬について説いたとされています。斉の威王・宣王・燕の昭王などは方士の力を信じ、多くの方士はさまざまな優遇を受けました。方士は渤海湾中に起こる蜃気楼を神仙家の理想郷、仙人の住む三神山(蓬莱、方丈、瀛洲)とし、そこにたどり着けば不死の薬を得られると説きました。

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