日給が高いのはこのアルバイト!
そう思っている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
普段、心の中では気になっていても、なかなか話題にしづらいお金のハナシ。
各種の資料を読み解き、医師の賃金の実態を明らかにしていくこのシリーズ。
第7回は業務内容別の日勤アルバイトの給与水準を比較の上、上位求人を探す際の注意点をご紹介します。
高額1位は在宅! 業務内容別の医師アルバイト日給ランキング
以下の表は、医師向けアルバイトサイト「医師バイトドットコム」において、2016年1月時点で募集していた定期非常勤の求人を元に、業務内容ごとの給与(日給)の平均値をランキング化したものです。
全国の病院、クリニック等の求人票の中から、無作為に850件のアルバイト求人を抽出の上、算出しました。
※時給表記のもの や午前のみ、午後のみ勤務のものについては8時間勤務で日給換算
※「外来と病棟管 理」など、仕事内容が複数に渡るものは除外
※データの元となる求人数が少なかった麻酔管理、透析、読影、手術、分娩のアルバイトは除外
日給換算で、給与がもっとも高かった日勤アルバイトは「在宅医療」の85,000円でした。第2位が外来対応の83,000円。症例を多く積みたい医師に人気の「内視鏡検査」は77,000円で第3位。医師のアルバイトの中でも特に人気が高く、募集とともに応募が殺到する傾向にある「健診」アルバイトは74,000円で第4位。「病棟管理」は67,000円で第5位でした。
高額アルバイトを探す際の注意点とは?
今回取り上げたアルバイトの中で、ランキング上位3位となった「在宅医療」「外来」「内視鏡検査」。実際にアルバイトを探す際の注意点を、それぞれご紹介します。
■第1位 在宅医療アルバイト
1位の在宅医療アルバイトについては、訪問先が個人宅の場合、施設訪問中心のものより全体的に給与が高い傾向があります。また、未経験者の応募できる医療機関も少なくありませんが、経験者の方がやはり給与額は高く、中には日給12万円以上の求人もあります。
なお、未経験の医師の場合、常勤医師によるマンツーマンの研修を用意している医療機関もあり、応募時に確認することをお薦めします。また、専門科目についても門戸が広いのが在宅医療アルバイトの特徴の一つ。一般内科以外にも、循環器内科や消化器内科、外科の医師などが専門を生かしながら活躍しています。在宅専門でない医師の方も、より高額なアルバイト先として、一度検討してみてはいかがでしょう。
ただし、一言で「在宅」といっても、訪問先の雰囲気や対応業務の幅は求人ごとに大きく異なります。往診先が個人宅なのか施設なのか。往診先エリアの患者層や患者の疾患傾向。運転は自分で行う必要があるのか、あるいはドライバー付きで診療業務に専念できるのか。その他、看護師の同行の有無や、紙カルテか電子カルテなど、時給以外の条件も確認し、自身のイメージに近いアルバイト先を探すことをお薦めします。
■第2位 外来アルバイト
アルバイト募集でもっとも多いのが外来です。科目は多岐にわたり、中でも給与が高いのが、婦人科外来や不妊治療を行う産婦人科。そして簡単な縫合やトリガーポイント注射を行う整形外科の外来アルバイトです。それぞれ、医師が不足している地域では日給13万の求人もあります。その他、募集は少ないですが耳鼻咽喉科や、網膜剥離や緑内障、白内障などの診療を行う眼科、自由診療の美容皮膚科なども高額の傾向にあります。
ちなみに、どの科目も専門医や指定医の資格がないと応募できない医療機関ほど、日給が高い傾向にあります。例え求人に記載がなくても、交渉次第でより高額な時給や日給へと額が上がることも。応募の際に交渉してみるのも一つの手と言えるでしょう。
なお、一人の医師が対応する外来患者数は、一日あたり40人から60人程度が一般的。ご自身の専門性や対応可能な患者数と、応募先が求める診療内容や外来数の乖離がないかを見極め、理想に合ったアルバイト先を探すことをお薦めします。
■第3位 内視鏡検査アルバイト
症例を多く積みたい消化器内科医と消化器外科医に人気なのが、内視鏡検査のアルバイトです。今回は時給換算で紹介していますが、医療機関によっては時給ではなく検査数で給与換算するところもあります。その場合は、検査数が増えるほどに高額になっていきます。
健診で内視鏡検査も行っている医療機関の場合、半日あたりの受け持ち検査数は4件から6件程度ですが、内視鏡専門のクリニックであれば7件から9件、多いところでは10件の検査を行うところもあり、より高額のアルバイトになります。
ただし、内視鏡検査のアルバイトはその多くが半日勤務で、実際に一回あたりのアルバイト額はここで挙げた額より低くなるのでご注意ください。なお、どうしても1日で高額の収入を得たい場合、交渉次第でプラス半日健診業務バイトに入れる医療機関もあります。その場合、基本的に給与額は倍額となり、ご紹介した日勤相当の収入を1日で得ることができます。
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アルバイトも常勤の給与と同様、専門科目によって額に差は出てしまいますが、どの科目も一様に経験や取得資格により同じ給与額が高くなる傾向にあります。求人票では取得資格別の給与額は記載されていないことがほとんどですが、交渉によっては、より高額な時給や日給へと額を上げることも可能です。ただし、センシティブな内容ですので、より有利に話を進めるためには、紹介会社に任せるのが無難と言えるでしょう。
(文・エピロギ編集部)
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