医師家庭限定! 子育てコンシェルジュが教える わが子が「医師になりたい!」と言い出した時のために。

第5回 医学部受験の登竜門「中学受験」~ そのメリットとは

藤崎 達宏 氏(子育てコンシェルジュ)

「高校3年の夏休み前までに、センター試験90%の実力!」これが、わが子が医師になりたいと言い出した時のための、親が目指すベストアプローチポジションであり、そこまでのコースマネジメント(攻略)に英語が必須だ! ということを第4回にお話しました。小学校6年生で英検2級。高校1年で英検準1級に至れば、現在のセンター試験英語満点扱いに到着できるわけです。

高校に入り、本格的にわが子が「医学部を目指したい!」と、言い出した時に、すでにセンターレベルの英語が仕上がっていたら? まさに、ベストアプローチポジションと言えますよね!

さて、第5回は、医学部攻略の最大の岐路「中学受験」についてお話しましょう。

 

中学受験が生み出す「5つの差」

「生まれた時から、中学受験することに決めていますので!」というご家庭もあれば、「うちの地域には、そもそも私立中高一貫校などありませんので!」というご家庭もあると思います。しかし、この章だけは必ず読んでください。

●医学部合格の確率が格段に高まる「中学受験が生み出す5つの差」
1、 Curriculum = カリキュラムの差
2、 Environment = 環境の差
3、 Habit = 習慣の差
4、 Evaluation = 評価の差
5、 Quality = 試験問題の質の差

順に、ひも解いてまいりましょう。

 

その1、カリキュラムの差

中高一貫校の最大のメリットは、高校受験で分断されない6年間の一貫教育にあります。しかも、その6年をさらに圧縮して、高校2年までに、高校3年までのカリキュラムを終えてしまいます。そして、高校3年では、苦手科目の克服や、志望校の過去問対策に取り掛かるのです。まさに、学校を挙げてベストアプローチポジション目指して駆け上がってくる!と言えるでしょう。

一方、公立高校受験組は中学の3年間は内申点対策と、高校受験対策に追われ、高校に入学した時には、約1年の進行差が生じているのです。

これを俗に「1年ギャップ」と称されます。

この「1年ギャップ」は、医学部だけでなく難関大学への「現役合格率」で大きな差を生じています。

要は、能力の差ではなく、カリキュラムの差だったのです。

 

その2、環境の差

このコラムを読まれている親御さんの多くは、「わが子には医師を目指して欲しい」と願っていらっしゃることと思います。

しかし、みなさんのお子様は、それぞれ意志を持つ一人の人格なのですから、医師を目指してくれるかどうかは本人次第です。

さらに、本当に進路を決めるのは中学3年生~高校1年生。まさに「思春期ど真ん中」に、決断しなくてはいけないのです。

医学部受験は大学入学試験であると同時に、就職試験でもある!
親からすれば、最大の難関はここなのかもしれません。

思春期は体調の変化をともなう、理想の自分と、現実の自分とのギャップに苛まれる複雑な時期です。自立心の台頭から、親の言うことにことごとく反発することも多々あります。

親の影響力が低下する一方で、影響力を増すのは友人です。それも、単なる仲良しではなく、親にも言えない秘密を共有するような「親友」の存在です。
そして、年代が近い先輩として、また自分の置かれている状況をよく理解してくれる大人として、塾や学校の先生の影響を強く受けることになります。

だからこそ、わが子が自ら「医学部をめざしたい」と言い出してくれるような「環境」、つまり親友や先生を持つことが一番大切だということなのです。そして、「あいつが医学部狙っているなら、俺も目指してみよう」というような環境を選択できる! これが、中学受験の最大のメリットなのです。

 

その3、習慣の差

中学受験塾いわく、「御三家に合格するには約2000時間の勉強が必要です」

真偽は定かではありませんが、私も本当だと思います。
また、それが良いことなのかどうか、賛否両論分かれるところだと思います。

しかし、小学校時代すなわち学童期というのは、「莫大な記憶が可能であり、また人生において一番記憶が定着する」という、素敵な時期でもあります。

この時期に、学ぶ習慣を定着させることは、医学部受験という最高峰に挑むのには絶対必要な第一ステップと言えるでしょう。

また、学習塾はある意味サービス業であり、教え方も工夫されているので、子どもたちにとって「塾の授業は極めて興味深い」ものです。

中学受験の塾通いは熾烈なものですが、ご自身が、その体験を通して「学ぶ習慣と、学ぶ喜び」を身に付け、そのまま医学部受験まで突っ走ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

その4、評価の差

高校受験の最大のデメリットは「内申点評価」にあります。地域差はあるとは思いますが、私の育った神奈川県などは内申点ウエイトが高く、地域で一番難易度の高い県立高校を受験するには、「9科目オール5」が最低エントリー条件となります。

たとえば、みなさまのお子さんが「数学の天才」だったとしましょう。しかし、そういったタイプに限って、授業態度が悪かったり、音楽、美術などの副教科を軽んじるものです。

そんな時、親はどのようなオペレーションをとるのでしょう。
「〇〇ちゃん! もう数学は5だから、2になっちゃってる音楽と美術! がんばってみようか?」
こうせざるを得ないのです。そうした、「副教科が人生において必要ない!」と、言っているわけではありません。「得手を抑えて、不得手に力を入れざるを得ない環境」にこそ、問題があると言っているのです。
不得手な科目を頑張っている間に、ライバルである中高一貫校に通うライバルたちは主要教科を中心先取りし、高校カリキュラムに突入していることを忘れないでいただきたいのです。

 

その5、試験問題の質の差

公立高校受験の試験問題は、しっかりと中学の授業を受けてきた生徒ほど評価が高くなる、授業の範囲を超えない問題内容にならざるを得ません。暗記中心にその高い定着度が要求されます。

一方、中学受験においては、教科書範囲に囚われない、暗記だけでは解決できない問題が頻出されます。難関校であればあるほど、過去問には載っていない初めて見る問題に対して、今まで学んだ知識を総動員してその場で解決策を見出していくような、いわゆる「良問」が出題されるのです。

では、どちらの試験が、その先に来る医学部受験に有効かといえば、中学受験の試験問題に軍配が上がります。

さらに、2020年以降のセンター試験廃止後の新試験制度に向けて、その差は大きく広がると考えられます。

こうした、「5つの差」こそが、中学受験が医学部受験に優位に働く要素なのです。

さて、ここまで中学受験のメリットばかり話してまいりましたが、デメリットは?

次回はそこに切り込んでいこうと思います。お楽しみに!

 

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藤崎 達宏(ふじさき・たつひろ)
NPO法人 横浜子育て勉強会 理事長。
1962年横浜生まれ。外資系金融機関に20年間の勤務を経て独立。4人の子育て経験とモンテッソーリ教育を融合した個別相談会「お父さんもいっしょに幼稚園選び」のほか、全国の企業や団体などで子育てセミナーを行う。最近では各医師会や医師協同組合での講演を多数実施。取得資格は、日本モンテッソーリ教育綜合研究所認定教師(0~3歳)/国際モンテッソーリ協会認定教師(3~6歳)。最新著書に『モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!』(10/23発売)。
『モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!』
著者:藤崎達宏
発行所:三笠書房
発行日:2017年10月23日 初版第1刷

内容:
「子どもってすごい!」
子どもの潜在能力は無限。

突然の大泣き、イヤイヤ期、なぜなぜ質問期……
子どもには子どもなりの理由があるのです。
大事なのは、子どもがいつどのような力をつけていくかという「成長サイクル」を親があらかじめ「予習」しておくことです!

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