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第6回 塾は絶対に教えない「中学受験のデメリット」

藤崎 達宏 氏(子育てコンシェルジュ)

第5回では、医学部合格の確率が格段に高まる「中学受験が生み出す5つの差」
1、Curriculum = カリキュラムの差
2、Environment = 環境の差
3、Habit = 習慣の差
4、Evaluation = 評価の差
5、Quality = 試験問題の質の差
について、お話してきました。こうして見ると、中学受験のメリットばかりが目につきますが、デメリットはないのでしょうか?

今回は「中学受験のデメリット」について切り込んでまいりましょう。

 

最も大切なことは「中学受験のデメリットは、高校受験のメリット」ということです。
中学受験をするご家庭はもちろん、中学受験はせず高校受験に賭けるご家庭も、よく聞いてください。

 

中学受験の最大のデメリット「塾代」

中学受験を選択するということは、ほとんどのご家庭が「私立中高一貫校」を選択することになりますので、当然、中高6年間の月謝がかかることになります。

「私立の中高一貫校の学費って、毎月だいたいいくらくらいですか?」と、よく質問されます。

「ザックリ、毎月5万円くらいです!」と、お答えしています。
5万円よりも低ければ平均よりも安め!と考えていただければ良いと思います。
毎月5万円が12ヶ月、6年間続きますので、360万円がかかることになるわけです。

しかし、それは考慮に盛り込み済みだと思います。
問題はその前の「塾代」です!
もはや、受験に塾は付き物! と言わざるを得ない昨今ですが、様々な塾の中で、中学受験の塾代が突出して高いのです。

関東で医学部を目指すのであれば、まずはSAPIXをはじめ、早稲田アカデミー、日能研、四谷大塚、いわゆる四大塾!

どれをとっても、最終的に塾代は「毎月10万円」を超えてきます。毎月5万円の学費が掛かる私立中学を受験するために、毎月10万円の塾代を負担することになるのです。

しかも、毎月10万円は塾に払う費用であり、現実にはさらに雑費が掛かります。

塾までの交通費、送り迎え、おやつ代、夜食、コピー代、と数え上げればきりがありません。体感的には倍の20万くらいがかかると思ってよいでしょう。

そして、費用の負担だけではありません。週に数日の夜10時近くの塾の送り迎え、宿題の整理、休日は模擬試験の送り迎えなど。そうしたご両親の献身的なケアがなければ成り立たないのが中学受験なのです。中学生ならまだしも、10歳を過ぎたばかりの小学生に、こうした自身の身の回りのケアは絶対無理とお考え下さい。

これらの費用、サポートの負担の大きさは明確な「中学受験のデメリット」と言えるでしょう。

そして、中学受験をしない高校受験組は、この負担が無いわけですから、そのメリットを最大限に活かし、貯蓄をして医学部の学費の準備を充実させることができるわけです。

 

第二のデメリット「メンタル面」

小学校高学年とはいえ、精神年齢はまだまだ子どもです。中学受験をする意味をどれだけ理解しているか? 中学受験は「親の主導」で始まるケースがほとんどです。自分から言い出したとしても、友達が塾に通っていて楽しそうだからといったケースが多いのではないでしょうか?

始まりの動機が希薄だと、どうしても「やらされ感」が出てしまうのが中学受験です。一方、高校受験はどうか。例えば、地方に住んでいる場合、地元中学からみんなが地域で一番の県立高校を目指すわけですから、目標は明確です。みんなが受験するため、疑いもなければ、「やらされ感」も生じません。仮にうまくいかなくても、自己の責任として完結できるものです。

そして、なんといっても「精神年齢」が違います。

小学6年生と、中学3年生。この3年間の差は大きいものです。特に男子の精神年齢は女子に比べて2歳は幼い! という説もあるほどですので、中学受験を始めてはみたものの「明らかに、この子にはまだ早いな」と感じられるようでしたら、「勇気ある撤退」も考えなくてはいけません。

目標到達点は大学受験に置いているわけですから、途中段階で精神面での取り返しのつかない痛手を負うことは避けるべきです。

こうしたジャッジメントは、塾は絶対にしてくれません。ですから、親! 特に父親の最終判断が重要になるのです。

 

中学受験の隠れた最大のデメリット「英語」

連載の第3回で、「英語を制する者が医学部受験を制する」と称して、その重要性をお伝えしました。

6歳~12歳の児童期という、頭が一番柔らかく、莫大な記憶が可能で、覚えたものを半永久的に忘れないという、とても素敵な時期なのです。
ここで、中学受験を選択すると、小学校4,5,6年の3年間は塾通い一色になるので英語は手付かず! にならざるを得ないのです。

これは塾が決して言わないデメリットなのです。

死ぬほど頑張って、偏差値トップの中高一貫校に入学したのに、出口の大学受験で結果が振るわなかったという学生を追跡調査してみると、中学に入ったことで一息ついてしまい、中一から始まる英語を不得意科目にしてしまったというケースが意外に多いのです。

このことは大きな落とし穴なので、わが子が陥らないよう、中学合格と同時に、英語だけはロケットスタートを切らせるよう、心得ておいてください。

さて、このように、中学受験のデメリットは、小学校高学年時に英語が勉強できない!ということなので、その裏返しが「高校受験のメリット」となるわけです!

要は、中学受験をしなくて済むということは、膨大な塾代を掛けなくてすみ、小学校6年間かけて、英語を先取りできる時間がある! ということなのです。このアドバンテージをフルに活かすことが高校受験組の最高の戦略です。

逆に、この戦略を貫かないかぎり、大学受験で中高一貫の進学校に打ち勝つことは難しいと言えます。

いかがしょう? 中学受験、高校受験それぞれのメリット、デメリットをきちんと押さえた上で、お子さん、そしてご家庭の状況にあわせて、最適な医学部受験までの戦略を立てること。それこそが、第2回でお伝えした医学部受験のための「資金力」の把握とともに、今、親であるあなたがすべきことだと理解していただけましたでしょうか。

次回は中学受験の最重要事項!「塾選び」についてお話ししましょう。

【参考】
日経DUAL「SAPIX、日能研…中学受験に必須 4大塾を解剖」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO79950550Q4A121C1000000?channel=DF260120166497

 

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藤崎 達宏(ふじさき・たつひろ)
NPO法人 横浜子育て勉強会 理事長。
1962年横浜生まれ。外資系金融機関に20年間の勤務を経て独立。4人の子育て経験とモンテッソーリ教育を融合した個別相談会「お父さんもいっしょに幼稚園選び」のほか、全国の企業や団体などで子育てセミナーを行う。最近では各医師会や医師協同組合での講演を多数実施。取得資格は、日本モンテッソーリ教育綜合研究所認定教師(0~3歳)/国際モンテッソーリ協会認定教師(3~6歳)。最新著書に『モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!』(10/23発売)。
『モンテッソーリ教育で子どもの本当の力を引き出す!』
著者:藤崎達宏
発行所:三笠書房
発行日:2017年10月23日 初版第1刷

内容:
「子どもってすごい!」
子どもの潜在能力は無限。

突然の大泣き、イヤイヤ期、なぜなぜ質問期……
子どもには子どもなりの理由があるのです。
大事なのは、子どもがいつどのような力をつけていくかという「成長サイクル」を親があらかじめ「予習」しておくことです!

モンテッソーリ教育は、藤井聡太棋士、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏、フェイスブック創業者マーク・ザッカーバーグ氏などを生んだ「魔法のような」楽しい幼児教育。

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