ハンガリーの医大生活~海の向こうの医学生より~

【第4回】ハンガリーの年末年始ってどんな感じ?

吉田 いづみ さん(ハンガリー国立センメルワイス大学医学部)

みなさん、明けましておめでとうございます。ハンガリーの首都ブダペストにあるセンメルワイス大学医学部に通う現役医学生、吉田いづみです。昨年9月から3年生になり、ハンガリーでの学生生活も残り3年半となりました。今年もよろしくお願いします。

皆さんはどんな年末年始を過ごされましたか?
今回は少し趣向を変え、ハンガリーの年末年始について、お医者さんの休暇中の過ごし方なども含めてご紹介したいと思います。

 

クリスマスは家族で静かに過ごす

文中1

クリスマスの街の様子。

 

ハンガリー国民の大半がキリスト教徒のため、クリスマスは家族でゆっくり過ごす人がほとんどです。華やかなクリスマスマーケットも12月23日には閉まり、街中が静まり返ります。大学もテスト期間ではあるものの、留学生の多くが自国へ帰りクリスマスをお祝いします。ハンガリーに残ってテスト勉強をしているのは、毎年、キリスト教徒ではないアジア人とアフリカ人が多いです。ヨーロッパの子も含めハンガリーに残った者同士で一緒にお祝いをして過ごします。

 

文中2

友人とのクリスマスパーティーの様子。

 

新年は友達とカウントダウン

文中3

 

クリスマスとは打って変わって、自国に帰っていた同級生たちもハンガリーに戻り、新年はパーティーをしてお祝いします。

ハンガリー人はオペラやバレエのカウントダウンコンサートを観に行ったり、ドナウ川のクルージングでお祝いする人が多いと聞きますが、私たち学生はカウントダウン花火に行ったり、お家でホームパーティーを開いてお祝いしたりします。

ハンガリーの大晦日はおもちゃのラッパや仮装品など「新年お祝いグッズ」が売られる屋台が街中に出店し、大賑わいになります。また、1月1日の0時ちょうどにドナウ川にかかる橋から花火が上がり、何千人もの人が川沿いに集まってお祝いします。そのため、屋台も川沿いに集まり、ドナウ川周辺は身動きがとれないほど混雑することもあります。ブダペスト市民だけでなく観光客も大勢集まるので、毎年、すごい人混みになるとわかっているものの、花火見たさについ出かけてしまいます。その綺麗さは息をのむほどです。

 

文中4

新年をお祝いする打ち上げ花火。

 

私も今回は、ハンガリー人とスペイン人の友人とお家で新年を迎えました。年越しの際にハンガリーではヒラマメで作ったスープを、スペインではマスカットを食べて過ごすようで、私たちもそれにならって食べました。日本らしさも加えるため、巻き寿司を買って各国の趣を感じながら新年を迎えることができました。

また、ハンガリーでは年越しの際に日本の「吹き戻し」のような笛を吹いてお祝いするのが風物詩となっており、私たちもお家の中で笛を吹いて盛り上がりました。街中では大晦日の夕方から1日のお昼頃まで吹いている人もいました。

 

文中5

年越しはホームパーティーをして過ごしました。

 

お医者さんの冬休み

ハンガリーの医師は、11月から1月までの間に冬休みを取ります。国立病院ではクリスマスはお休み、私立病院は各病院によって休診日が設けられます。私の通う大学の病院は同じ診療科で穴が空かないよう交代で取るのですが、皆さん毎年いつ取るのか悩まれるそうです。クリスマスは家族や親戚が集まるため休みたい、でも新年は街中がパーティー状態のため、アルコール中毒や外傷の患者さんが多く運ばれてきて大変、といった具合だそうです。家族とのクリスマスを選ぶのか、多くの急患が運ばれてくる怒涛の新年を避けるのか、悩みどころのようです。

 

冬のハンガリー旅行はクリスマス前がオススメ!

冬休みなどを利用されてハンガリーに遊びにいらっしゃる方は、クリスマス前がオススメです。クリスマス期間(24,25,26日)は街中のお店が閉まってしまい、食事を取ることすら難しくなります。

それに比べてクリスマス前はクリスマスマーケットで街中が大盛り上がりなので、「ヨーロッパ」といった雰囲気があり、外に出ているだけで楽しい気持ちになれます。特に、ヴォロシュマーティ広場と聖イシュトバーン大聖堂のクリスマスマーケットはハンガリーで一番大きく、オススメです。ホットワインや刺繍の洋服なども売っており、ハンガリーの特産物を一気に見ることができます。

ただハンガリーの冬は氷点下になり、肌に突き刺さるような寒さがあるので、防寒には気をつけてお越しくださいね。

 

2018年も、よろしくお願いします。

先ほどお話しさせていただきましたが、クリスマスや新年のイベントが行われる年末年始は、私たち医学生には進級をかけた大事なテスト期間でもあります。具合が悪くなる人が出るくらい辛い試験期間ですが、新年の花火やお祝いはつかの間の休息となっています。

残り3年半のハンガリーでの大学生活を充実したものにするため、2018年も勉強に遊びに、一生懸命頑張っていこうと思います。どうぞ今年もよろしくお願いします。

さて、次回はそんな「地獄」と言われるテスト期間についてご紹介させていただこうと思います。

 

【関連記事】
ハンガリーの医大生活~海の向こうの医学生より~|第3回 臨床実習が始まりました。
「私の決断「18歳で医学部留学」は正解でした。」吉田いづみさん(ハンガリー国立センメルワイス大学医学部)
「医学生だからこそ聞ける“患者の声”がある」荘子万能さん(大阪医科大学医学部医学科)
「学生と市民をつなぐ「医親伝心」~東北大学医学祭レポート【前編】~」
「医師が得する"お金"のハナシ|第13回 留学先でかかる生活費ってどれくらい?」

 

吉田 いづみ(よしだ・いづみ)
1994年福岡県生まれ。生後10カ月で心室中隔欠損症の手術を受け、ものごころついた頃から医師を目指す。高校を卒業後、ハンガリー国立医学大学への留学を決意し、2013年6月に単身でハンガリーへ。現在、ハンガリー国立センメルワイス大学医学部に留学中。
EPILOGI メルマガ会員募集中 人気記事ランキング エピロギ編集部おすすめ記事 会員限定アンケート 会員限定イベント情報

コメントを投稿する

投稿者名(12文字以内)
コメント

医師のためのビジネス選書

EPILOGI メルマガ会員募集中 人気記事ランキング エピロギ編集部おすすめ記事 会員限定アンケート 会員限定イベント情報
ページの先頭へ